第10-3日 Vol.253  華光如來亦三乘を以て衆生を敎化せん 【比喩品第三】(五十六~六十三行)

法華経 譬喩品第三


★★ きょうの謎!
 
その謎1:舍利弗へ未來世の更に果てしなく終わりに近い頃ようやく成佛できると

     言い渡した釈迦による授記は、舍利弗への許し難き怒りによる嫌味や重

     大な見せしめと理解した方が良いでしょうか?
 
その謎2:華光如來は未來世になって今と同様再び三乗により衆生を教化するとい

     う意味は、他人の気持ちや身になることの難しさや苦労をしっかり味

     わって知れという釈迦の厳しいしつけを意味するのでしょうか?
 
 
■■第10-3日  Vol.253
 
 華光如來亦三乘を以て衆生を敎化せん
 
  【比喩品第三】
  (五十六~六十三行)
 
■■今日の一偈一句
  
 シャリホツ ナンジミライセ オイ  ムリョウムヘンフカシギ コウ  ス   ソコバクセンマンノクホトケ クヨウ 
 舍利弗、汝未來世に於て無量無邊不可思議劫を過ぎて、若干千萬億の佛を供養
 
   ショウホウ ブジボサツショギョウ ドウグソク   マサ サブツ     ウ    ナ
 し、正法を奉持し菩薩所行の道を具足して、當に作佛することを得べし。號を
 
 ケコウニョライ オウグ ショウヘンチ ミュウギョウソクゼンゼイ セケンゲムジョウジジョウゴジョウブテンニンシ
 華光如來・應供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・天人師
 
  ブツ セソン    クニ リク  ナヅ   ソ ドビョウジョウ ショウジョウゴンジキアンノンブ
 ・佛・世尊といい、國を離垢と名けん。其の土平正にして清淨嚴飾に、安穩豊
 
 ラク   テン ニンシジョウ    ルリ  ジ    ヤッ  キョウドウ  オウゴン ナワ
 樂にして天・人熾盛ならん。瑠璃を地となして、八つの交道あり。黄金を繩と
 
 ナ   モッ ソ ホトリ サカ  ソ カタワラオノオノシチポウ ギョウジュ  ツネ ケ カ
 爲して以て其の側を界い、其の傍に各 七寶の行樹あつて、常に華果あらん。
 
 ケコウニョライマタサンジョウ モッ シュジョウキョウケ
 華光如來亦三乘を以て衆生を敎化せん。
 
    
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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舍利弗、汝は未來世に於て無量無辺不可思議劫を過ぎて、おおよそ千万億の佛を
 
供養し、正法を奉持し菩薩所行の道を具足して、當に作佛することを得るであろ
 
う。号を華光如來・應供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御丈夫・
 
天人師・佛・世尊といい、国を離垢と名づける。その国土は平坦で端正にして清
 
淨かつ厳飾され、安穏豊楽にして天・人は熾盛(しじょう:火が燃え上がるよう
 
に勢いの盛んなこと。また、そのさま)である。瑠璃を地となして、八つの交差
 
道がある。黄金を縄と見なすことによりその道端を界い、その傍には各々に七宝
 
の街路樹があって、常に華や果実が実る。華光如來は又その時代も三乗を説いて
 
衆生を教化するのである。
 
 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回、釈迦はその場に居る天・人・沙門・婆羅門等の大衆全体に向って舍利弗が
前世から釈迦の指導により佛道を志願してきたことにより再びまた釈迦の法の中
へ現在生じてきたことを明かしました。
 
しかし、それなのに現在の舍利弗はその過去の教えを今ことごとく忘れて、都合
よく自らすでに滅度を得たものと思っていたことを知り、釈迦は観ていられなく
なり、再び過去へ遡って舍利弗へそれまで歩んできた佛道を目指す精神をしっか
り思い起こさせようと判断して、今諸々の声聞の為にこの大乗経の妙法蓮華・教
菩薩法・佛所護念というものを説くことにしたのだと伝えたのでした。
 
今回、釈迦はそのように伝えるとすぐに、舍利弗に対し、汝は未來世になって更
に無量無辺不可思議の劫を経過することで、その間におおよそ千万億の佛を供養
することにより、諸佛の正法を奉持して菩薩に与えられた本願所行の道を具足し
て、確かに成佛することを得るという授記を言い渡しました。
 
その佛の号は、華光如來・應供・正遍知・明行足・善逝・世間解・無上士・調御
丈夫・天人師・佛・世尊という名であり、その佛の住む国は離垢と名付けるそう
です。
その国土の形状は、平坦かつ端正で清淨な荘厳に飾られ、安穏で豊かな暮らしに
恵まれることにより天神や人間は火の燃え盛る勢いのように活気に満ちるように
なる。
 
瑠璃石を地となして、八本の交差道がある。そこには黄金を縄と見なして用いる
ことでその道の両端を界い、その道端には各々七宝の街路樹が立ち並び、常に華
果を実らしている。
華光如來は、そこでもまた三乗を説くことで衆生を教化するのだ。
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
 
その謎1:舍利弗へ未來世の更に果てしなく終わりに近い頃ようやく成佛できる
     と言い渡した釈迦による授記は、舍利弗への許し難き怒りによる嫌味
     や重大な見せしめと理解した方が良いでしょうか?
 
その謎2:華光如來は未來世になって今と同様再び三乗により衆生を教化すると
     いう意味は、他人の気持ちや身になることの難しさや苦労をしっかり
     味わって知れという釈迦の厳しいしつけを意味するのでしょうか?
 

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法華経 序品第一

 

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10-3

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コメント: 3
  • #1

    安田 和正 (火曜日, 03 2月 2015 00:04)

    特に大衆集団の中で佛を冒涜することで生じる大きな因縁の恐さを説く釈迦佛。

  • #2

    ぶっけん (月曜日, 03 10月 2016 18:21)

    「法」とは、真実へ上手く導くために考案された方便のことをいう。
    「経」とは、その佛の方便を集めて文面で紹介し、その数々の方便を合成して得る知恵で真実を悟らせるものである。

  • #3

    ぶっけん (土曜日, 03 2月 2018 11:13)

    お釈迦様は舎利弗に対しては激しく叱った後に、他の大弟子たちとは異なり、二度と人間として生まれて来ない厳しい条件は付与せずに将来の成仏の約束を授けました
    彼は他の大弟子とは違い、特別に仏子と呼ばれており己惚れていたのでした
    彼は物知りであったかもしれませんが、お釈迦様からは彼自身で知っていると思いこんでいる真実は決して話すなと厳しく指導され、方便だけを修行する条件で成仏を授けられたのです

    (ぶっけん安成)