第5-3日 Vol.115  未来に無上道の演説能わず 【比喩品第三】(二十一~二十七行)

法華経 譬喩品第三

 
★★ きょうの謎!
   
その謎1:未来に無上道を演説すること能わずとは、この先にどんなに法華経を知り得たと

     しても他へ説いてはならないということなのでしょうか?
   
その謎2:舎利弗は佛子として、佛である釈迦との違いを皮肉に嫉んでいたのでしょうか?
  
   
■■第5-3日号 Vol.115
  
 未来に無上道の演説能わず
 
 【比喩品第三】
 (二十一行~二十七行)
   
■■今日の一偈一句
 
  ワレラ マタブッシ    オナ   ムロ ホウ  イ    ミライ ムジョウドウ エンゼツ
  我等も亦佛子にして 同じく無漏の法に入れども 未来に無上道を演説する
 
    アタ   コンジキサンジュウニジュウリキモロモロゲダツ オナ トモ イッポウ ウチ    コ
  こと能わず 金色三十二 十力諸 の解脱 同じく共に一法の中にして 此
 
   ジ エ  ハチジッシュミョウコウ ジュウハチフグ ホウ カク ゴト ラ クドクシカ ワレミナスデ
  の事を得ず 八十種の妙好 十八不共の法 是の如き等の功徳而も我皆已に
 
  ウシ   ワレヒトリキョウギョウトキ ホトケダイシュマシマ  ミョウモンジッポウ ミ ヒロ シュジョウニョウ
  失えり 我獨經行せし時 佛大衆に在して 名聞十方に滿ち 廣く衆生を饒
 
  ヤク     ミ  ミズカ オモ  コ リ ウシ   ワレ コ ミズカゴオウ    ワレ
  益したもうを見て 自ら惟わく此の利を失えり 我爲れ自ら欺誑せりと 我
 
  ツネ ニチヤ   ツネ コ ジ シユイ    モッ セソン ト        ホッ
  常に日夜に 毎に是の事を思惟して 以て世尊に問いたてまつらんと欲す 
 
  サダ ウシナ   サダ ウシナ
  爲めて失えりや爲めて失わずや                                                                                            
 
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   1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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 我等もまた佛の子でありながら 同じようにして煩悩を離脱した境地の教法に
 
 入門すれども この先の未来においてこの上ないさとりによる最勝の教法を演
 
 じようにも説法することができない 金色なる三十二相や十力(じゅうりき:
 
 合理と非合理とを区別する智力など十種の佛の具えている智力)その他諸々の
 
 解脱(げだつ:苦しみや迷いから免れること)など 同じく共にこの一法の中
 
 にあるのに この大切な真実の意味を得ず 八十種の妙好(はちじゅうしゅの
 
 みょうこう:佛の身体に具わっている、指爪狭長などの八十種の第二次的特徴)
 
 や 十八不共の法(じゅうはちふぐのほう:身に過がないなど、十八種の佛の
 
 みに具わり他には共通しない特色)など このような幾つかの功徳を どれも
 
 我は皆すでに失ってしまっていると思いました 我孤独に経行する時に 釈迦
  
 は大衆の中に在りまして その名聞は十方に知れ渡りました そして広く衆生
 
 を繞益するのを見まして 我は自ら思い自身の利を失ったのは 我自らが傲慢
 
 だったからだと 我は常に昼も夜も 毎日この無上道の意味を考え その上に
 
 世尊に問い奉りたいと願いました 我は佛子としてすでに失格者なのか失格者
 
 ではないのかと
    
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   2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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舍利弗自身等も佛の子であるが、佛の子らしく煩悩を離れた佛の境地に修行して
いようと、そのまま未来に於ても法華経を言葉で演説してはいけないという。
   
数々の神力や功徳、これらの意味を得ることができなかったり、得ていたと思っ
ていたものもすべて失ってしまったということです。
   
これは舍利弗が佛の子であっても、自分自身に相応しい生き方をこの法の中に見
つけることができなかったということなのでしょう。
   
舍利弗は佛の子として、佛の釈迦と比較してあまりに違いすぎることを嘆き悲し
みましたが、それは自らに傲慢な自尊心を持っていたからだと自ら反省しました。
そして、常に,無上道とはどういうものであるのかを考え抜き、その上で世尊に
問いたくなったのだそうです。
それは自身は佛子としての資格を失ってしまったのかどうかということでした。
   
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   3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:未来に無上道を演説すること能わずとは、この先にどんなに法華経を
     知り得たとしても他へ説いてはならないということなのでしょうか?
   
その謎2:舎利弗は佛子として、佛である釈迦との違いを皮肉に嫉んでいたので
     しょうか?
 

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法華経 序品第一

 

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 4. 今 日 の 知 識 !  (道) 5. 今 日 の 解 脱 !  (解)
 6. 今 日 の 振 返 り ! (脱)
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コメント: 1
  • #1

    ぶっけん成安田 (火曜日, 02 5月 2017 22:48)

    舎利弗の今後は、無上道ではない方便説法のほうを十分履修することで成仏するしかなく、その方便説法の再修行をしっかり行うことにより成仏するのですから、舎利弗が未来に仏に成ってからであっても方便説法のみで他者を導けということを釈迦は命じることになるのです。
     
    大衆にうそをついたら、つき通せ、最早それでしか大衆の世間はわかってはくれないという厳しいしつけであるようです。
    それは、一度軌道を外せばそれっきり、それが厳しい宇宙の真実のようです。