第6-20日 Vol.160  是の比丘終らんと欲する時 【常不軽菩薩品第二十】(三十三~四十行)



★★ きょうの謎!
 
その謎1:常不軽菩薩は、六根清淨の功徳を得るための法師になる修行をしていたことになるのでしょうか?
 
その謎2:常不軽菩薩は、寿命を増した二百万億那由他歳の間、さらに増上慢だった比丘らと共に威音王佛に仕え続けた

     のでしょうか?
 
 
■■第6-20日  Vol.160
 
 是の比丘終らんと欲する時
 
  【常不軽菩薩品第二十】
  (三十三~四十行)
 
■■今日の一偈一句
 
 コ  ビクオワ   ホッ  トキ ノゾ   コクウ ナカ オイ  ツブ  イオンノウブツ サキ ト
 是の比丘終らんと欲する時に臨んで、虚空の中に於て、具さに威音王佛の先に説き
 
    トコロ ホケキョウ   マンノク ゲ キ   コトゴトヨ ジュジ  スナワ カミ ゴト ゲンコン
 たもう所の法華經二十千萬億の偈を聞いて、悉く能く受持して、即ち上の如き眼根
 
 ショウジョウニ ビ ゼッシン イコンショウジョウ エ   コ  コンショウジョウエオワ   サラ ジュミョウ
 清淨・耳・鼻・舌・身・意根清淨を得たり。是の六根清淨を得已つて、更に壽命を
 
 マ     マンノク ナユタ サイ ヒロ ヒト タメ コ  ホケキョウ ト  トキ ゾウジョウマン シュ
 増すこと二百萬億那由他歳、廣く人の爲に是の法華經を説く。時に増上慢の四衆の
 
 ビク  ビクニ  ウバソク ウバイ  コ ヒト キョウセン  タメ フキョウ ナ  ナ  モノ ソ
 比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷の是の人を輕賤して爲に不輕の名を作せし者、其の
 
 ダイジンヅウリキギョウセツベンリキダイゼンジャクリキエ  ミ ソ  ショセツ キ   ミナシンブクズイジュウ
 大神通力・樂説辯力・大善寂力を得たるを見、其の所説を聞いて、皆信伏随從す。
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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この比丘はもはや死のうという時に臨んで、虚空の中に於て、かすかに威音王佛の以
 
前に説いていた所の法華経二十千万億の偈を聞いて、ことごとくそれをしっかり受持
 
して、直ちに前の法師功徳品の如くに眼根清淨・耳・鼻・舌・身・意根清淨の功徳を
 
得ることができたのであった。
 
この六根清淨を得終わって、更に寿命を増すこと二百萬億那由他歳にパワーアップを
 
図り、広く人の為にこの法華経を説いたのだった。かつてあの時に増上慢を振る撒い
 
ていた四衆の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷でこの常不軽を軽蔑していた為に不軽の
 
あだ名を付けた者は、その大神通力・楽説弁力・大善寂力を得たことを見て、その所
 
説を聞いて、皆が信伏し随従したのだった。
 
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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常不軽菩薩比丘は、盛んに増上慢比丘らに貶され続け、その都度にどんなに攻撃を加
えられようとも遠くに逃げてはそれでも比丘たちへ作佛すべしと呼びかけていました。
そのように何事にもひるまぬ心で熱心に布教を実行し続けたまま、その後どれほど経
ったことでしょうか、ついにこの常不軽菩薩比丘は力尽きたことを悟り、死を覚悟す
る時がやってきました。
 
そして、いざ、もはやこれまでという時に、虚空の中からかすかに法華経の偈が聞こ
えてきたのでした。
それは、その国にかつて威音王佛が活躍していた頃に説いていた法華経の二十千萬億
の偈でありました。
 
死に直面した常不軽は、ことごとくしっかり大切にこれを受持しますと、直ちに前品
の法師功徳品での六根清淨の功徳である眼根清淨・耳根・鼻根・舌根・身根・意根の
清淨を得ることができたのです。
 
常不軽はこの六根清浄を得終わって、さらに寿命を増幅すること二百万億那由他歳を
得て、その間中、広く人の為にこの法華経を説きました。
 
あの時の増上慢であった四衆の比丘・比丘尼・優婆塞・優婆夷の常不軽を軽蔑して不
軽というあだ名を付けた者は、その大神通力・楽説弁力・大善寂力を身につけた常不
軽を見て、そしてその所説を聞いて、皆が信伏し随従したのでした。
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
 
その謎1:常不軽菩薩は、六根清淨の功徳を得るための法師になる修行をしていたこ
     とになるのでしょうか?
 
その謎2:常不軽菩薩は、寿命を増した二百万億那由他歳の間、さらに増上慢だった
     比丘らと共に威音王佛に仕え続けたのでしょうか?
 

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法華経 序品第一

 

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 6. 今 日 の 振 返 り ! (脱)
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コメント: 1
  • #1

    ぶっけん (金曜日, 20 10月 2017 10:41)

    今の時代の国民のすべては国から義務教育を課されていますので誰もが幼い頃から今住んでいる国に対して密接な現代であると思います
    そのために教育全般や生き方そのものまで国だけからすべてが提供されていると考えがちなのかもしれません
     
    今日の常不軽菩薩は測り知れないほど遥か古代の修行菩薩なのであり、その頃はまだまだ国民のための国という仕組みが出来上がっていないような状況だったのです
    ですから、その時代を支配する一番優秀な仏が国作りをしていたかのような時代であり、常不軽菩薩などの修行者はその当時皆、威音王仏という仏を全面的に支持していました
     
    そのようにまだ国という仕組み自体が国民に周知徹底されていない状況下では国民誰もが国作りにすでに直接かかわっている特別の存在の者にだけすべての知識を頼っていたのであり、修行者自らに知識を学習する習慣がまだまだなかったのです
     
    実は釈迦牟尼仏がまだ修行菩薩時代だった遠い過去の前身として紹介されている常不軽菩薩はすべての知識は威音王仏だけが把握しているものと考える習慣にあったようです
    ですから、常不軽菩薩は自身では知識は学習しようとはせず、もっぱら仏道へのただ決まり文句の一語だけで呼びかけることに徹し続けた懸命な修行者だったのです
     
    しかし、その単純で同じ修行の繰り返しには長年のうちにはかなりの無理が生じたのでしょう
    常不軽菩薩はその単調ばかりな修行のし過ぎが原因によりある時、重度な過労死をする時がやってきました
    いざ死のうとする時、遥か彼方の空から威音王仏の持つ法華経すべての経文が常不軽菩薩へ振り降ろされたのです
    それにより常不軽菩薩は命を回復するどころか永遠に近い寿命を得ることができ、望まずして法華経のすべてを知ることができたのでした
       
    その褒美は国からの義務ではなく、天空の仏からの慈悲な学習権利だったのです
     
    (ぶっけん成安田)