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第3-17日 Vol.73  昔より未だかつて聞かざる所なり 【分別功徳品第十七】(二十三~三十四行)



★★ きょうの謎!
  
   
その謎1:弥勒菩薩は釈迦の佛の長遠の壽命についての説法を稀有の法や昔から聞いたこと

     もない初めての説だと讃えていますが、本当にそうなのでしょうか?
   
その謎2:阿耨多羅三藐三菩提と一切智は同じなのでしょうか?
 
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■■第3-17日 Vol.73
 
  
 昔より未だかつて聞かざる所なり
 
 【分別功徳品第十七】
 (二十三~三十四行)
  
■■今日の一偈一句
 
 ソ トキ  ミロクボサツ ザ タ   ヒトエ ミギカタ アラワ   ガッショウホトケ ムカ
 爾の時に彌勒菩薩座より起つて、偏に右の肩を袒にし、合掌し佛に向いたてま
 
     ゲ ト  モウ
 つりて、偈を説いて言さく
 
  ホトケケウ  ホウ ト     ムカシ イマ カツ  キ   トコロ   セソン ダイリキ
  佛希有の法を説きたもう 昔より未だ曾て聞かざる所なり 世尊は大力まし
 
     ジュミョウハカ      ムシュ モロモロ ブッシ  セソン フンベツ   ホウリ エ
  まして 壽命量るべからず 無數の諸 の佛子 世尊の分別して 法利を得
 
   モノ ト      キ   カンギミ ジュウヘン アルイ フタイ ジ ジュウ アルイダラ
  る者を説きたもうを聞いて 歡喜身に充遍す 或は不退の地に住し或は陀羅
 
  ニ  エ アルイ ムゲ ギョウセツマンノク センソウジ   アルイダイ ガイミジンジュ ボサツ
  尼を得 或は無礙の樂説 萬億の旋總持あり 或は第千界 微塵數の菩薩あ
 
     カッカク ミナヨ   フタイ ホウリン テン  マタショウセンガイミジンジュ ボサツ
  つて 各各に皆能く 不退の法輪を轉ず 復小千界 微塵數の菩薩あつて 
 
  カッカク ミナヨ  ショウジョウホウリン テン  マタショウセンガイミジンジュ ボサツ   ノコリオノオノ
  各各に皆能く 清淨の法輪を轉ず 復小千界 微塵數の菩薩あつて 餘各 
 
   ショウ   マサ ブツドウ ジョウ    ウ   アルイ    カク ゴト  テンゲ
  八生あつて 當に佛道を成ずることを得べし 或は四三二 此の如き四天下
 
   ミジンジュ ボサツ   カズ ショウ シタガ ジョウブツ アルイ   テンゲミジンジュ 
   微塵數の菩薩あつて 數の生に随つて成佛せん 或は一四天下 微塵數の
 
  ボサツ ノコリ ショウ       マサ  サイチ  ウ
  菩薩 餘一生あることあつて 當に一切智を得べし 

 
    
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   1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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その時に弥勒菩薩は座より起つて、ひとえに右の肩をあらわにし、合掌し佛に向
  
いたてまつりて、偈を説いて言さく
   
 佛は実に貴重希な法を説きたもう 昔より未だかつて聞かざる所なり 世尊は
 
 大きなお力がますますご盛栄でありまして 寿命は量ることを知り得ません 
 
 無数のさまざまの佛弟子 世尊のご分別により 法利を得れる者の説明をお聞
 
 きして 歓喜が身に満ち溢れました 或る者は不退転(ふたいてん:後退り或
 
 いは逸脱しない安定した立場の領域)の地位に至りまた或る者は陀羅尼(だら
 
 に:保持の義、菩薩が他から聞いたことを心に留めて忘れない力、神秘な力を
 
 保持しこれを唱える者を守護し安らかならしめる語句)を得 或る者は無礙の
 
 樂説(むげのぎょうせつ:無礙とは、内外からのあらゆる妨げに負けることが
 
 ないこと。樂説とは、法を説く喜びで自ら進んで説法すること。) 或いは万
 
 億の旋總持(せんそうじ:旋とは、めぐらす意味で、總持とは陀羅尼のこと。
 
 よって神秘な力を振りめぐらして安らかならしめる力)あり また或る第千界
 
 を 微塵の数にしたほどの多くの菩薩は 各々に皆正しく 不退の法輪(ほう
 
 りん:佛の教えのことであり、これを転ずるとは、マイナス即ち迷いの境遇を、
 
 プラス即ち悟りの境遇に変わるように説法すること)を転じました また小千
 
 界を 微塵の数にしたほどの多くの菩薩が居ましたが 各々に皆正しく 清淨
 
 の法輪を転じました また小千界を 微塵の数にしたほどの多くの菩薩が居ま
 
 して それらの者は残すところ各々八回の人生の後 正しく佛道を成立させる
 
 ことができるようになりました 或いは四・三・二ある これらの四天下を 
 
 微塵の数にしたほどの菩薩が居まして その四・三・二の回数の人生に応じた
 
 後成佛することができるようになりました 或いは一四天下を 微塵の数にし
 
 たほどの多くの菩薩がいて 残り一生あるうちに 必ず一切智(いっさいち:
 
 すべてを知る智そのもの)を得ることができるようになりました 
   
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   2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回は、釈迦が壽量品での佛の寿命の長さの説法を聴いた者への功徳の大きさを
示されたことに対し、衆生たちはたいそう派手な喜びに満ち溢れ、破目を外した
ように最高の祝い事のように昇天しておりました。
   
今回は、その状態に対し、釈迦の説法を中心になって聴いていた弥勒菩薩が座よ
り立って、衣服の右の肩をはずして肌をあらわして、合掌して釈迦に向って、先
ほど釈迦の説いた説法の賛嘆をそのまま箇条の詩にして捧げ始めたのでした。
   
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   3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:弥勒菩薩は釈迦の佛の長遠の壽命についての説法を稀有の法や昔から
     聞いたこともない初めての説だと讃えていますが、本当にそうなので
     しょうか?
   
その謎2:阿耨多羅三藐三菩提と一切智は同じなのでしょうか?
  

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法華経 序品第一

 

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3-17

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コメント: 2
  • #1

    ぶっけん成安田 (木曜日, 16 3月 2017 23:47)

    【何が嬉しいのか?】
    仏の寿命が長遠であることを聞いた修行者たちは一斉にこの上ない喜びに湧きかえったのでありました。
    その喜びは釈迦仏を称えるだけでなく、修行者自らが跳ね上がるくらいに喜ばしいことだったのです。
    そして、弥勒菩薩はそれを観ていて、これは素晴らしい喜びであると称賛したのでした。
    ・・これ、笑えたら素晴らしいですね�

  • #2

    ぶっけん成安田 (月曜日, 17 7月 2017 07:17)

    【平等大慧】
    仏教で法転輪とは仏智の力により苦の状態を転じて楽にする、つまり災い転じて福となすと同じような力ですね。
    ところで、お釈迦様は「成仏」と「成道」を説かれたましたが、35歳の若さで悟りを開いたというのは自身は過去世にすでに成仏していることを前提に成道を悟られたのです。
    成道とは成仏するために歩む修行の道を開拓することです。
    つまり、お釈迦様はすでに自らは生まれつきに仏であることを知りつつ、あえて自らも再度仏道の修行に入られたのです。
    そして、その選択はそれまでの間違いだらけの修行にあえぐ弟子たちを一緒に唯一正しい成仏への道へ誘うために自ら厳しい修行の身を示されたということです。
    そのために最初にお釈迦様は住む所もない出家の弟子たちへ豪華なご馳走を用意して手向けました。
    これが、「衣食足りて礼節を知る」ということをお釈迦様は、お互いに同じ衣をまとう者としての教える者と教わる者との分け隔てのない平等精神の仲間を最初に築いたということです。