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第4-9日 Vol.93  然して後に正覺を成ずべし 【授学無学人記品第九】(十七~二十六行)

法華経 授学無学人記品第九

 
★★ きょうの謎!
   
その謎1:阿難は釈迦と同じように応身の如來になるのでしょうか?
   
その謎2:佛の寿命や正法・像法の長さは、衆生を憐れむ気持の強さで定まるの
     でしょうか?
 
  
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■■第4-9日 Vol.93
   
 然して後に正覺を成ずべし
 
 【授学無学人記品第九】
 (十七~二十六行)
 
  
■■今日の一偈一句
 
 アナン  コ センカイエジザイツウオウブツ ジッポウムリョウセンマンノクゴウガシャトウ ショブツニョライ トモ
 阿難、是の山海慧自在通王佛は、十方の無量千萬億恒河沙等の諸佛如來に、共
 
  ソ クドク サンダン ショウ       エ  ソ  トキ セソン カサ  コ  ギ ノ
 に其の功徳を讃歎し稱せらるることを爲ん。爾の時に世尊、重ねて此の義を宣
 
    ホッ   ゲ ト  ノタマ
 べんと欲して、偈を説いて言わく
 
  ワレイマソウチュウ   ト  アナンジホウシャ マサ ショブツ クヨウ  シコウ  ノチ ショウガクジョウ
  我今僧中にして説く 阿難持法者 當に諸佛を供養し 然して後に正覺を成
 
      ゴウ センカイエ ジザイツウオウブツ    ソ コクドショウジョウ  ジョウリュウショウバン
  ずべし 號を山海慧 自在通王佛といわん 其の國土清淨にして 常立勝旛
 
   ナヅ  モロモロ ボサツ キョウケ      ソ カズゴウジャゴト    ホトケダイイトク
  と名けん 諸 の菩薩を教化すること 其の數恒沙の如くならん 佛大威徳
 
        ミョウモンジッポウミ  ジュミョウハカリ      シュジョウ アワレ モッ
  ましまして 名聞十方に滿ち 壽命量あることなけん 衆生を愍むを以ての
 
  ユエ ショウホウジュミョウ バイ ゾウボウマタコ バイ   ゴウガシャトウ ゴト ムシュ モロモロ
  故に 正法壽命に倍し 像法復是れに倍せん 恒河沙等の如き 無數の諸 
 
   シュジョウ コ ブッポウナカ オイ ブツドウ インネン ウ
  の衆生 此の佛法の中に於て 佛道の因縁を植えん
 
 
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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阿難よ、この山海慧自在通王佛は、十方の無量・千・萬・億・恒河沙等の諸佛如
 
來に、共にその功徳を喜び合い称えられることを得るようになるのだ。その時に
 
世尊、重ねて今の誓いを宣べたいと欲して、偈頌を説いて言わく
  
 
 我は今教団の中にして説く 阿難持法者は 正しく諸佛を供養し しばらくし
 
 て後に正覺(しょうがく:佛のこの上ない正しいさとり)を成ずべし その號
 
 を山海慧自在通王佛(さんかいえじざいつうおうぶつ)という その国土は清
 
 淨にして 常立勝旛(じょうりゅうしょうばん)と名ける 諸々の菩薩を教化
 
 すること その数は恒沙の如くであろう その佛には大威徳がありあふれ そ
 
 の名聞は十方隅々に満たされる 寿命は計り知れない また衆生をあわれむ結
 
 果として 正法期間は寿命の倍であり 像法もまた更に倍である 恒河沙等の
 
 数のように 無数の諸々の衆生は この佛法の中に於て 佛道の因縁を植えら
 
 れる
       
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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釈迦は阿難への授記の最後に、成佛後の三界得自在通王佛は、東西南北・四維・
上下の十方のあらゆる諸佛如來に絶大な協力を得ながら成立すると念を押してい
ます。
   
そして、釈迦は再度、偈をもって僧中にして説くとは、教団の内部として説くと
言っているわけです。
また、阿難持法者の持法者とは、特に教団の中でも一番大事な法典を責任もって
護持する役割りを多聞第一の阿難へ受け持たせているということであり、いわゆ
る持法、つまり法の保管・管理者、公共的にいえば行政庁の役割でしょう。
   
この阿難はこの先、多くの諸佛を供養した後、しばらく期間を置いて正覚を成ず
るということは、諸佛供養を施した後、諸佛からの査定を受けて、佛の最もこの
上ない智慧、つまり悟りを得ることを達成する、つまり成佛するということです。
   
その成佛の號は、山海慧自在通王佛、国土は清淨であり、常立勝旛であり、その
国に住む菩薩を教化することを行い、その菩薩の数は恒沙、つまりガンジス河の
畔に散らばった砂の数ほどに匹敵するということです。
   
その佛は大威徳、つまり自然大神力が強勢で、その名を聞く者は十方に満ち溢れ
るといいます。
その寿命は量知ることを知らず、その国の衆生をあわれむが為に、正法は寿命を
倍にした長さであり、像法はまた更にその倍であるということです。
   
ガンジス河の砂のように無数であるさまざまな衆生は、皆この佛の法の中で、佛
道の因縁を植えられると説いています。
  
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:阿難は釈迦と同じように応身の如來になるのでしょうか?
   
その謎2:佛の寿命や正法・像法の長さは、衆生を憐れむ気持の強さで定まるの
     でしょうか?
 

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法華経 序品第一

 

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4-9

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コメント: 5
  • #1

    ぶっけん (土曜日, 08 8月 2015 20:38)

    「王族従兄弟の釈迦と阿難の心の葛藤」

  • #2

    ぶっけん (火曜日, 08 9月 2015 21:27)

    古来のインドの風習では、高貴な身分の死ほど豪華な葬儀は行わない。

  • #3

    ぶっけん (月曜日, 09 1月 2017 20:23)

    何か事業をしている家は日常の身内づきあいをとてもし難いんですか?�・・昔のアメリカンドリームの日本政治家じゃあるまいし�、今や日本もすでにアメリカンルーツですよ��

  • #4

    ぶっけん成安田 (土曜日, 08 4月 2017 23:04)

    お釈迦様にも実際の親戚など身内関係のつながりの難しさがあって、中々さほど遠くない故郷へも戻れない状態にあったようです。そして、最期の旅として釈迦は80歳にしてガンジス河を弟子たちと渡り切り、彼岸の故郷側へ到着してまもなく釈迦はあっけない死を迎えました。中々謎に満ちた最期だったのですが、これがお経の中の教えには書かれていない現実の釈迦自身の何より尊い貴重な真実だったのかもしれません。

  • #5

    ぶっけん成安田 (土曜日, 08 4月 2017 23:29)

    釈迦が阿難に対しては最初から俺について来いというタイプではなかったことがうかがえます。今と同じく、身内であろうと仏教への勧誘が難しかったといえるでしょう。