第10-4日 Vol.254  是れ我が子なりと云わず 【信解品第四】(四十九~五十三行)

法華経 信解品第四

★★ きょうの謎!
   
その謎1:父は窮子の情けない心を知るや否や意気消沈してしまったということな

     のでしょうか?
 
その謎2:再会の親子に隔たりを生じさせたのは何であったのでしょう?
 
 
■■第10-4日  Vol.254 
 
 是れ我が子なりと云わず
 
  【信解品第四】
  (四十九~五十三行)
 
■■今日の一偈一句
 
 ユ エ イカ  チチソ  コ シ イゲレツ   シ  ミズカ ゴウキ   コ タメ ハバ
 所以は何ん、父其の子の志意下劣なるを知り、自ら豪貴にして子の爲に難から
 
    シ   アキラ  コ  コ   シ    シカ ホウベン モッ タニン カタ
 るるを知つて、審かに是れ子なりと知れども、而も方便を以て他人に語つて、
 
 コ  ワ コ    イ   シシャ コレ カタ  ワレイマナンジ ユル ココロ ショシュ シタガ
 是れ我が子なりと云わず、使者之に語らく、我今汝を放す、意の所趣に随え。
 
 グウジカンギ  ミゾウウ     エ   ジ  オ  ビンリ オウシ   モッ エジキ
 窮子歡喜して未曾有なることを得て、地より起きて貧里に往至して、以て衣食
 
  モト
 を求む。
 
    
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  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
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なぜかと言えば、父はその子の志意が下劣であることを知り、また自らの豪貴な
 
身分が子の為を想えば近づかせまいと阻ませていることを知って、明確にこれは
 
我が子であると知れども、あえて方便を用いて他人に語ることにより、これが我
 
が子であるとは伝えないまま、使者はこの子に説明した、我は今ここで汝を解放
 
する、自分の好きなようにするが良い。窮子は歓喜して思いがけない許しを得て、
 
地より這い起きて貧しい里へ戻って、今まで通りの暮らしを望んだ。
  
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  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
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前回、父親の住むお城へ捕らえられ連れて来られた窮子は恐怖の上に地に倒れる
と、それを遠くから見ていた父の長者は連れてきた使者へこの者に用はないから
ただ冷水を顔にかけて目ざませてやれと命じ、後は何もその者に尋問するなと言
ったのでした。
 
今回は、それはどういう仕打ちだったのかと言えば、父は窮子が使者に城内に連
れて来られ恐れおののいている様子を遠くから見ていて、すでに我が子に間違い
ないとはわかっていても、すぐに窮子の心が下劣であることを見抜き、また父自
らも窮子と相反する豪華な身分であることがあえてその場へ近づけさせない状態
にさせていることを悟り、他者へは方便して我が子であるとは教えないまま無視
すると、使者は窮子に対し、もう良い汝を今すぐ解放してやるから、好きにする
が良いと伝えました。
 
窮子は思いがけず許しを得たことに歓喜して、地に倒れてしまっていた体を起こ
すと、すぐにも元の貧しい里へ還って、今までの暮らしを選んだのでした。
 
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  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
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まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
   
その謎1:父は窮子の情けない心を知るや否や意気消沈してしまったということ
     なのでしょうか?
 
その謎2:再会の親子に隔たりを生じさせたのは何であったのでしょう?
 

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法華経 序品第一

 

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 4. 今 日 の 知 識 !  (道) 5. 今 日 の 解 脱 !  (解)
 6. 今 日 の 振 返 り ! (脱)
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コメント: 2
  • #1

    安田 和正 (水曜日, 04 2月 2015 00:26)

    稼ぐなら暇を稼ごう!

  • #2

    ぶっけん (日曜日, 04 2月 2018 07:40)

    神話とは真実の大宇宙の神が存在することになぞらえて人間が空想で作り上げた完全な方便です。
    その神話が完成した紀元前5,6世紀から西暦が始まる頃までが人類史上最も残忍にエスカレートした大混乱を起こしていた時期と考えられます。
    それは真実の神とは空想ではなく、生き物自らが成れるものではないからです。
    それに対して神話流行の以前から存在した仏教とはその教えを作った仏は皆、元は人間だったという事です。
    仏は皆神通力を備え持ち、神格化を果たした後に更に仏に成ることができた唯一実在した
    人間なのです。
    ですから、仏教そのものは実在したままが描かれており、その中で実際の仏は方便を説いているのです。

    (ぶっけん安成)