第10-9日 Vol.259  悉く同じく一名號ならん 【授学無学人記品第九】(六十一~六十八行)

法華経 授学無学人記品第九

 
★★ きょうの謎!
 
その謎1:釈迦はすぐ目の前に住立する二千の声聞が皆一同に同じ佛に成ることを

     教えたのは、すぐ脇に居る阿難をはじめとする會中の新發意の菩薩八千

     人へ刺激的な競争心理を植えようと狙ったのでしょうか?
 
その謎2:前回、阿難へこれら二千の声聞を見るかと尋ねた釈迦は、どうやら将来

     阿難自身が成佛後に弟子にして授記すべき二千の声聞に対し先回りに代

     わって授記したことになってしまうのではないでしょうか?
  
 
■■第10-9日  Vol.259
 
 悉く同じく一名號ならん
 
  【授学無学人記品第九】
  (六十一~六十八行)
 
■■今日の一偈一句
 
 ソ トキ  セソン カサ  コ  ギ ノ   ホッ   ゲ ト  ノタマ 
 其の時に世尊、重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく
 
  コ  ニセン ショウモン イマワ マエ オイ ジュウ  コトゴト ミナキ アタ サズ  ミライ マサ
  是の二千の聲聞 今我が前に於て住せる 悉 く皆記を與え授く 未來に當
  
   ジョウブツ   クヨウ  トコロ ショブツ カミ ト ジンジュ ゴト    ソ ホウゾウ
  に成佛すべし 供養する所の諸佛は 上に説く塵數の如くならん 其の法藏
  
   ゴジ   ノチ マサ ショウガクジョウ   オノオノジッポウクニ オイ  コトゴト オナ
  を護持して 後に當に正覺を成ずべし 各 十方の國に於て 悉 く同じく
  
  イチミョウゴウ   クジ ドウジョウ ザ  モッ ムジョウエ ショウ ミナナヅ  ホウソウ
  一名號ならん 倶時に道場に坐して 以て無上慧を證し 皆名けて寶相とせ
  
    コクドオヨ デシ  ショウホウゾウボウ コトゴト ヒト   コトナ
  ん 國土及び弟子 正法と像法と 悉 く等しくして異ることあることなけ
  
    コトゴト モロモロ ジンヅウモッ ジッポウシュジョウ ド ミョウモンアマネ シュヘン  ヨウヤ
  ん 咸 く諸 の神通を以て 十方の衆生を度し 名聞普く周遍して 漸く
  
  ネハン  イ
  涅槃に入らん

 
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
 
____________________________________
 
  1. 今 日 の 解 読 !  (苦)
____________________________________
 
その時に世尊は、重ねてこの義を宣べておきたいと思い、偈を説いて言わく

 この二千の声聞 今ここ我が前に於て住立している ことごとくこれら皆に記
 
 を與え授ける 未來に必ず成佛すべし 供養する所の諸佛は 前に説く五十世
 
 界微塵の数となる それら諸佛の法藏を護持して 末後にまさに正覚(しょうが
 
 く:この上ない佛のさとり、又は智慧)を成就すべし 各々十方の国に於て 
 
 ことごとく同じく一つの名号となる 時同じくして倶に道場に座して それに
 
 より無上の智慧を証し 皆名けて宝相とする 国土及び弟子 正法と像法と 
 
 ことごとく等しくして異ることあることなし ことごとく諸々の神通を用いて
 
  十方の衆生を済度し その名聞は普く行き渡りて ようやく涅槃に入るので
 
 ある
 
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
 
____________________________________
 
  2. 今 日 の 説 法 !  (集)
____________________________________
 
前回、釈迦は阿難に問いかけました。
 
「汝はこの学・無学の二千人を見るのか、不か」
  
阿難は答えました。「善哉、私はすでに見るつもりです」
 
すると、釈迦は阿難へこの学・無学の声聞二千人は末後に成佛するのだと告げた
のでした。
そしてこの諸人等の授記の内容は、五十世界を微塵にしたほどの数の諸佛如來を
供養し、その法蔵を護持して、各々同時に十方の国々に於て皆が同じく一號の宝
相如來と成り、その寿命は一劫であり、その各々の佛の国土の荘厳・声聞・菩薩
・正法・像法は、皆ことごとく同等となると伝えました。
 
今回釈迦は、この義について重ねて宣説したいと思い、偈を説きました。
 
 この二千の声聞 今我が前に於て住立している 一人残らず皆に記を与え授く
 
  未來にまさに成佛するのだ 供養する所のその諸佛は 先に説く塵数の如く
 
 である その法蔵を護持して 末後にまさに正覚を成ずるのだ 各々が十方の
 
 国に於て すべての者が同じく一名号である 共に同じ時に道場に座して そ
 
 れによって無上の智慧を証明し 皆名づけて宝相とする 国土及び弟子 正法
 
 と像法と すべての者が等しくして異なることは無い すべての者が諸々の神
 
 通を用いて 十方の衆生を済度し その名聞は普く知れ渡って ようやくうち
 
 に涅槃に入るのである  
 
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
 
____________________________________
 
  3. 今 日 の 謎 !   (滅)
____________________________________
 
まず、今日の謎を整理して見ることにしましょう!
 
その謎1:釈迦はすぐ目の前に住立する二千の声聞が皆一同に同じ佛に成ること
     を教えたのは、すぐ脇に居る阿難をはじめとする會中の新發意の菩薩
     八千人へ刺激的な競争心理を植えようと狙ったのでしょうか?
 
その謎2:前回、阿難へこれら二千の声聞を見るかと尋ねた釈迦は、どうやら将
     来阿難自身が成佛後に弟子にして授記すべき二千の声聞に対し先回り
     に代わって授記したことになってしまうのではないでしょうか?
 

ご案内

法華経 序品第一

 

★★ 今日も、お読みいただきありがとうございました ★★
 
本日品の続き解明文、【今日の謎!シリーズの答え、解説など詳細満載】
 4. 今 日 の 知 識 !  (道) 5. 今 日 の 解 脱 !  (解)
 6. 今 日 の 振 返 り ! (脱)
は、有料メールマガジン『ぶっけんの毎日ホッ法華経!DM328』のご購読でお読みいただけます。どうぞご活用ください
 
購読料:月々¥840円(消費税込み)
ご購読希望の方は、「発行メールマガジン・SNSのご紹介」ページ からお申し込みください。 

 上記ブログをお読みになった感想、ご案内への問い合わせ等、どんなことでも構いません、下記フォームに記載の上、送信してください。🌷このメッセージフォームでの記載内容は公開されません。公開用掲示板へのコメント投稿の場合はさらに下段のコメントフォームの方からお送りください。>

メモ: * は入力必須項目です

10-9

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    安田 和正 (月曜日, 09 2月 2015 01:44)

    人同士は証しなれども、佛に合うこと尊し。

  • #2

    ぶっけん (火曜日, 09 10月 2018 17:46)

    過去の佛の真実は尊いけれど、人同士に起きた真実を伝えることも同じくらいに尊い。
    本当の心の清浄を図るには真実以外の事柄では難しい。
    一人の佛より諸佛の存在。
    諸佛護念の益・諸佛称讃の益